障害のある子は災害時どう避難する?個別避難計画をわかりやすく解説

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執筆者:制度ガイド運営者

医師として・保護者として実際に制度を利用した経験をもとに情報を整理しています

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災害のとき、自分で避難するのが難しい人について、どこへ避難するか・誰が支援するかをあらかじめ決めておくのが個別避難計画です。

個別避難計画の作成は市町村の努力義務ですが、誰から作るか、どのように作るかは自治体によって異なります。
そのため、案内が来る時期も人によって違います。

ただし、災害時に必要な情報は、自治体からの案内を待たずに家庭で整理しておくこともできます。

この記事では、個別避難計画とはどのような仕組みなのか、自分の子が対象になるか確認する方法と、家庭で準備できることを整理します。

目次

個別避難計画とは

個別避難計画は、災害時に自分で避難することが難しい方について、避難先や避難を支援する人などをあらかじめ決めておく計画です。
令和3年5月の災害対策基本法の改正で、個別避難計画の作成は市町村の努力義務になりました。

計画には、氏名や住所などのほか、避難を支援する人や避難先などを記載します。
作成にあたっては、本人の同意を得ることになっています。

ただし、計画を作ったからといって、災害時の支援が必ず保証されるものではありません。

計画を作る対象や優先順位は自治体によって違う

個別避難計画は、対象となる人全員について一斉に作られるとは限りません。

国は、優先して計画を作る人を決める際の考え方として、本人の心身の状態や、住んでいる場所の災害リスクなどを考慮する例を示しています。

そのため、同じ障害や手帳の等級でも、住んでいる地域や自治体によって計画作成の進み方が異なることがあります。

個別避難計画が福祉避難所への直接避難につながる自治体もある

福祉避難所は、一般の避難所での生活が難しい方を受け入れるための避難所です。

多くの自治体では、まず一般の避難所へ行き、そこでの生活が難しいと判断されたあとに福祉避難所へ移る流れになっています。

一方で、事前に個別避難計画を作り、避難先として福祉避難所を決めておくことで、災害時に直接避難できる仕組みを設けている自治体もあります。

自治体からの案内を待たずに準備できること

自治体の個別避難計画がまだ作られていなくても、薬、医療機器、連絡先、避難先で必要な配慮などを家庭で整理しておくことはできます。
こうした情報を整理するための参考になる資料も公開されています。

医療的ケアのある子に参考になる様式

青森県小児在宅支援センターでは、医療的ケア児向けの「災害時個別支援計画」の作成マニュアルと様式を公開しています。

→ 青森県小児在宅支援センター「医療的ケア児災害時個別支援計画 作成マニュアル・様式」

様式には、

  • 医療機器のバッテリーが使える時間や充電時間
  • かかりつけ医、薬局、訪問看護、医療機器業者などの連絡先
  • 薬や医療情報
  • 災害時に必要な備蓄品

などを書き込めます。

停電を想定して、実際に外部バッテリーで医療機器を動かしてみるなど、家庭でできる確認方法も紹介されています。

医療的ケアのある子の家庭で「何を確認しておけばよいか」を考える参考になります。

発達障害のある子に参考になる「もしもシート」

国立障害者リハビリテーションセンターでは、発達障害のある方に向けた「もしものときのために、そなえておきたいこと」というパンフレットを公開しています。

→ 国立障害者リハビリテーションセンター「もしものときのために、そなえておきたいこと」

その中にある「もしもシート」には、

  • 名前と連絡先
  • 薬の名前・量・飲むタイミング
  • アレルギー
  • 食べられるもの・食べられないもの
  • 困ったときにしてほしいこと

などを書き込めます。

印刷して持っておくだけでなく、スマートフォンで撮影して保存しておく方法も紹介されています。

自分の子が対象になるか確認する手順

STEP
ハザードマップで自宅を確認する

自治体のハザードマップで、自宅周辺にどのような災害リスクがあるか確認します。

浸水や土砂災害などの危険がある地域かどうかは、個別避難計画を作る優先度の判断材料になることがあります。

STEP
自治体のサイトで「個別避難計画」を検索する

自治体のサイトで、「個別避難計画」と検索してみましょう。

対象となる人や作成方法、担当する窓口が掲載されている場合があります。

STEP
窓口に確認する

自治体の障害福祉窓口や防災担当課で、

「うちの子は個別避難計画の対象になりますか?」

と聞いてみましょう。

あわせて、

「まだ対象にならない場合、災害時はどこに避難すればよいですか?」

と確認しておくと、実際の避難先も整理できます。

まずは確認してみましょう

個別避難計画は、障害があれば自動的に作られるものではなく、対象者や作成の進め方は自治体によって異なります。

まずは自宅のハザードマップを確認し、自治体のサイトで「個別避難計画」と検索してみましょう。

まだ計画作成の対象になっていなくても、薬や医療機器、必要な配慮など、家庭で整理しておける情報はあります。

災害が起きたときに

  • 「どこへ行くか」
  • 「何を伝える必要があるか」

を、平常時に少しずつ確認しておくことが大切です。

参考資料

  • 内閣府「要支援者の方は個別避難計画を作りましょう!」(令和6年10月)
  • 青森県小児在宅支援センター「医療的ケア児災害時個別支援計画 作成マニュアル・様式」(令和6年7月)
  • 青森県小児在宅支援センター(WAM「月刊福祉」2024年12月号 掲載記事)
  • 国立障害者リハビリテーションセンター「もしものときのために、そなえておきたいこと」(2026年7月)
  • 名古屋市「個別避難計画作成モデル事業」(2026年7月10日更新)

※対象者の要件や作成の進め方は自治体によって異なります。最新の情報はお住まいの市区町村にご確認ください。

📋 この記事の情報について

この記事は厚生労働省・こども家庭庁・各自治体などの一次情報をもとに作成しています。

制度の内容は変更される場合があります。最新情報・詳細はお住まいの自治体窓口等でご確認ください。

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