はじめに
就学先の選択肢に「特別支援学校」があっても、中の様子が分からず不安になりますよね。
授業はどんな感じ?給食は?
小学部に入ったらそのまま高等部まで上がれるの?
気になることはたくさんあると思います。
特別支援学校は学校ごとに違いはありますが、種類・授業・進路には共通の基本があります。
この記事でまず全体像をつかみましょう。
特別支援学校には5つの種類がある
特別支援学校は、対象とする障害によって5つに分かれます。
- 知的障害
- 肢体不自由
- 視覚障害
- 聴覚障害
- 病弱(入院中の子や、治療を続けながら学ぶ子が対象。病院内に教室があることもあります)
学校によっては幼稚部があります。
一方、幼稚部・小学部・中学部・高等部のどこまであるかは学校ごとに異なります。
1学級の人数は、小・中学部で6人、高等部で8人が基準です(複数の障害をあわせ持つ学級は3人)。
普通校より少人数で、手厚く見てもらえる環境です。
先生は、教員免許に加えて、特別支援学校の専門免許を持つ人が多く配置されています。
どんな授業をするの?
特別支援学校では、同じ学校の中でも子どもの状態に合わせて学び方が分かれます。
大きく以下の3つのタイプがあります。
・国語や算数などの教科を中心に学ぶ
・買い物や調理など生活に役立つ力を学ぶ
・食事・身支度・移動・コミュニケーションなど日常生活の力を中心に学ぶ
どのタイプにも共通するのが「自立活動」です。
障害による困りごとを和らげ、自分でできることを増やしていくことを目的に、次のような領域があります。
• 健康の保持(生活リズム・体調の管理)
• 心理的な安定(気持ちの安定、不安への対処)
• 人間関係の形成(人との関わり方)
• 環境の把握(感覚を使って周りをつかむ)
• 身体の動き(姿勢・動作・移動)
• コミュニケーション(意思のやりとり)
また、授業が終わる時間は、曜日で下校時刻が変わることはありますが、おおむね普通校と同じくらいです。
学校生活はどんな感じ?
給食
給食はあります。
特に肢体不自由校では、噛む・飲み込む力に合わせて食べやすい形態に調整しています。
行事・課外活動
運動会・修学旅行・校外学習・学習発表会・芸術鑑賞など、普通校と同じようにそろっています。
地域の小中学校との交流の機会もあります。
「特別支援学校は行事が少ない」というのは誤解です。
放課後の過ごし方
特別支援学校に通う子も、放課後等デイサービスを利用できます。
しかも、支援学校まで送迎してくれる事業所が多く、学校→放デイ→自宅という流れで過ごす家庭も多いです。
下校後や長期休暇の預け先として、入学前から放デイを検討しておくと生活が組み立てやすくなります。

長期休暇
意外と見落としがちなのが長期休暇です。
普通校と同じように長期休暇がありますが、特別支援学校が預かってくれるわけではありません。
放課後等デイサービスを利用したり、家族の予定を調整したりと、休み中の過ごし方は事前に考えておく必要があります。

高等部と卒業後の進路
小学部から中学部へは同じ学校の中で進級しますが、高等部は面接などの選考を経て入学します。
高等部は学科にも種類があります。
普通科のほか、特に知的障害校では「産業科」などの職業学科を置く学校があります。
福祉・ものづくり・流通サービスといったコースに分かれ、作業学習や現場実習を通して、働く力を在学中から育てます。
高等部は就労を目指す子だけの場所ではありません。
同じ高等部の中に、就労に向けて学ぶ課程もあれば、生活の力や自立活動を中心に学ぶ課程もあり、子どもの状態に合わせて分かれています。
そして、卒業後の進路は就職だけではありません。
一般就労のほか、福祉的就労、生活介護に進む人も多く、進学という道もあります。
また、「特別支援学校に行くと高校を受験できなくなる」というのも誤解で、本人の希望と学力に応じて高校受験という道も残ります。
肢体不自由校と知的障害校で違うところ
同じ特別支援学校でも、種類によって力を入れる部分が変わります。
見学のときの比較の参考にしてください。
肢体不自由校で目立つこと
• 医療的ケアの体制(看護師の配置など)
• 給食の食形態の調整、摂食の指導
• 姿勢や身体の動きに関する自立活動
• スクールバスや通学の配慮
知的障害校で目立つこと
• 高等部の職業学科(産業科など)
• 作業学習・現場実習・就労に向けた準備
• 生徒数の規模が大きめな傾向
どちらにも共通すること
• 運動会・修学旅行などの行事がそろう
• 自立活動が時間割に入っている
• 在校時間は普通校に近い
通学方法も確認しましょう
生活が回るかどうかに直結する点です。
特別支援学校はスクールバスのある学校が多いですが、バス停までは保護者の送迎が必要なことがあります。
また、自宅から遠い・乗車時間が長い・医療的ケアがあるとバスに乗れず保護者の送迎になる、といったこともあります。
教育内容だけでなく、毎日の通学を続けられるかも大事な判断材料です。
気になったら見学へ
「重度なら希望すれば必ず入れるの?」と疑問に思う方も多いですが、就学先は障害の状態や本人・保護者の意見をふまえて総合的に決まります。
ここは地域差があるので、就学相談で確認しましょう。
気になる学校があれば、見学会・体験入学・学校公開で実際の様子を見てみましょう。
見学では、
- 通学方法
- 給食の対応
- 授業の様子
- 卒業後の進路
なども確認してみてください。
何から動けばいいか分からないときは、まず就学相談の窓口や、在籍している園・療育先に相談してみましょう。




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